わさぎにエサをください。

クズ上等、三日坊主女の残念な日記

ハロー!プロジェクトというスポ根集団

異色すぎるアイドル集団

「アイドル」と聞くと、知らない人からすると「きゃぴきゃぴうふふ」な感じ、独特のダンスと歌のパターン、制服コスチュームなど色々思いつくと思うけれど、「プロフェッショナル」という単語は間違っても出てこないはず。私も一般人だったころはアイドルと聞くと「口パクで音痴、ダンスもパッとしないし、個性もない」と一辺倒に遠ざけていたものだ。

しかし、ハロー!プロジェクトというアイドル集団は、その認識をまとめて叩き潰してくれた素晴らしい人々である。私が知るきっかけとなったMVをまずは見ていただこう。

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たまたまおすすめ動画に出てきて、何気なくクリック。電撃が走った。

ピアノから始まり、サックスのサウンドがうなるように入るイントロに引き込まれ、切ない歌詞に共感した。

何より、最初はどこかの事務所が売り出した新人アーティストなのかと思ったほど高い表現力、そしてこれが「アイドル」のカテゴリに入るという事実にビビった。その日は一日中おすすめに出てきたハロプロの動画を追っかけ、気に入ったものを片っ端からiTunesで落としていった。

知れば知るほど所属している彼女たちの「アイドルという仕事」への情熱が感じられて、気づけば今では在宅ながら6グループ全部の動向を追っている始末だ。

 

…このままだとうだうだ書きそうになるので、この集団の魅力を今回の記事では絞ってお伝えしたいと思う。

 

アーティスティックさ

なんと言っても一番にこれが挙がる。

ハロプロが提供する音楽は、昨今のアイドルにありがちなコード進行・メロディラインからは一線を画している。音を取るのがハードな高低差のついたメロディライン、不意を突かれる転調、ジャズ、ロック、ボサノバ、EDMなど多彩なリズム。加えて大人でも1曲で息が上がるような激しいダンスをコンサートであれば3,4曲立て続けに行い、生歌でこれを披露する。

20年の歴史の中で、先輩が歌い継いできた曲もたくさんあるはずなのに、「先輩のモノマネだな」と思うことが一つもないのは、彼女らが一人ひとり自分に与えられた持ち場を解釈し、常に新たな表現を生んで歴史を積み重ねているからだ。そしてその精神は追いかける先輩の背中から学び取るものというのも素晴らしい。

こうした「歌への情熱を突き詰めているアイドル」の裏には、創始者であるつんく♂の存在によるものが大きい。自分がプロの歌手であった彼は、純粋に音楽として楽しめるものを提供するべく、今も作詞作曲家としてハロプロに貢献し続けている。

青春ドラマ

アイドルの「脱退」ではなく「卒業」という言葉を使い始めたのは、つんく♂が初めといわれる。特に中高生で部活を頑張った思い出のある人ならなおさら共感しやすいが、彼女らは仕事として、その青春のすべてをアイドル活動に捧げている。定期的に発行されているDVDマガジンという舞台裏映像を見ると、努力していてもうまくいかないくやしさ、先輩の背中を舞台袖で見つめて「いつかああなるんだ」という誓い、先輩の卒業にさみしくなった涙、同期に背中を押される心強さ、ライバル心、全部が自分の青春と重なってしまう。ひいき目でなく「映画化したらいいのでは」と思う瞬間もいくつもあった。特にメンバーの卒業シーンは背景知識がなくても泣ける。背景を知ってもっと泣ける。

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まとまりそうにないので今回はこれくらいにするが、他にもたくさん魅力があるので、ちょくちょくここで紹介していく。